ユニバーサル上映映画祭にみる映画芸術の文化性②
◆映画芸術の文化性を考察する
・感動を分かち合う人と人との繋がりの中に育まれてきた文化性
私たちは、音声ガイドやミュージックサインなどのユニバーサル上映環境を作製する上で、視覚障害者や聴覚障害者と一緒に隣の席で感動を分かち合うことをイメージしながら、一つひとつの映画を深く読み解き、手作りで丁寧に作り上げてきました。 その実践を通して、映画作品に込められた凝縮された圧倒的なエネルギーに触れ、その度に総合芸術である映画の文化性の奥深さに出会わせていただくこととなりました。
目から入る情報と耳から入る情報を透明化した時、その行間や背景にある感動の本質がはっきりと見えてくる・聞こえてくるのです。
これは映画は目で見るものではない。音楽は耳で聞くものではない。心で感じるものだということの核心です。 総合芸術である映画に凝縮されたエネルギーは、決して表面的な感覚で感じるものではなく、人間の本質的なところ、心の深いところを揺れ動かすのです。
そして、この感動の波動は、自分一人だけの心に収められない感動の余韻となって、 大切な誰かと共有したくなる気持ちが自然と込み上げてくるのです。
私たちは、大切な仲間である視覚障害者や聴覚障害者と一緒に感動を分かち合いたいという気持ちで寄り添う実体験を通じて、この大切なことに気づかせていただくことができました。 このように映画の歴史は、一人で鑑賞して完結してしまうものではなく、感動の余韻を分かち合い・語り合うという人と人との繋がりを作り出すことで発展してきた実に奥深い文化なのです。
ユニバーサル上映映画祭にみる映画芸術の文化性①
北海道ユニバーサル上映映画祭の特徴としては、全ての上映作品に音声ガイドやミュージックサイン、日本語字幕などのユニバーサル上映環境を全てオープンライブ方式で実施し、会場内の臨場感と共鳴感を大切にして、誰でもが同じ場所・同じ瞬間を共有することを目指しています。
視覚障害者や聴覚障害者はもとより障害健常の隔てなく子供からお年寄りまで、同じ空間を共にする全ての人が感動を分かち合う『みんなでたのしむ映画祭』です。
ユニバーサル上映環境による映画鑑賞は、感動を様々な人と共有しているという一体感が、相乗的に一層魅力的なものとして、他では味わうことのできない貴重な感動体験を生み出してくれます。
スクリーンを見ずに、音声を聞かずに映画鑑賞を楽しんでいる人が、同じ場所・同じ瞬間を共にして、同じ感動のシーンを共有し、時に涙し、笑い、心震える瞬間を共に分かち合っているのだということが、自然と心に広がる優しさの波紋となって、何とも言えない感動体験を与えてくれるのです。
映画は感動の余韻を分かち合い・語り合うことで歴史的に発展してきた文化。私たちは総合芸術である映画分かのユニバーサル(普遍性)の可能性を追求してまいります。
北斗上映会のご案内その5・「共同開催北斗市福祉まつり」
北斗上映会当日(9月23日)のかなで~る(北斗市総合文化センター)は、会場全体が丸ごと福祉のお祭りの柔らかな雰囲気に包まれます。
北斗市公式キャラクター・ずーしーほっきーのふわふわドームも初登場です。
どうぞ笑顔にあふれる福祉のお祭りを、ぜひ映画鑑賞と合わせてお楽しみください。
・共同開催:~広げよう笑顔の輪~ ふれあい福祉まつりin北斗
午前10時~午後2時
主催:北斗市社会福祉協議会、北斗市福祉まつり実行委員会
・ずーしーほっきー なまものどぉーむ(ふわふわドーム) 登場
・食堂コーナー
おでん、カレーライス・やきそばなど
・いろいろ体験コーナー
餅つき体験、高齢者疑似体験、盲導犬ふれあい体験、ふまねっと・ずーしーと一緒に体操
・縁日で楽しもう
やきとり・くじ、スーパーポールすくい、ラムネ・かき氷
・わからないことは聞いてみよう
薬についての相談、介護に関する相談 など
・いろいろな作品をつくっちゃおう
おもちゃづくり、マジックショー など
・あなたの健康チェック
ストレスチェック、血管年齢・メタボチェック、栄養状態チェック など
・展示物見学やお店にも寄ってみよう
ファイターズ車椅子・各種競技用車椅子展示、おしま菌床きのこセンター産しいたけ販売
ふまねっと活動パネル展示、福祉車両展示、授産施設製品販売、介護食試食・展示
・楽しいイベント
福祉団体カラオケ大会、赤い羽根キャンペーン、イヌ・ネコ譲渡会(みらい)、日赤救急法
・炊き出し
北斗上映会のご案内その2・上映作品「つむぐもの」ご紹介
今回は上映作品「つむぐもの」のご紹介をさせていただきます。
介護関係者の皆さま、福祉関係者の皆さま、ぜひ必見です。
・映画「つむぐもの」公式サイトです。
・作品紹介
定職もなく、実家でぶらぶらしているのも苦痛になって来たヨナ(キム・コッピ)は、ワーキングホリデーで韓国から福井にやって来る。彼女は越前和紙づくりの手伝いをすることになっていたが、いきなり師匠となるべき職人の剛生-たけお(石倉三郎)が脳腫瘍で倒れてしまう。ヨナは妻を亡くして から1人で暮らす剛生の介護を始めるが、彼は毒づくばかりで・・・・。
監督:犬童一利
第12回北海道ユニバーサル上映映画祭北斗上映会のご案内その1
☆第12回 北海道ユニバーサル上映映画祭 北斗上映会
●期日:2017年9月23日(土・祝)
●会場:北斗市総合文化センターかなで~る(小ホール)
住所:北斗市中野通2丁目13番1号
●主催:北海道ユニバーサル上映映画祭実行委員会
●共催:北斗市かなで~る協会、北斗市社会福祉協議会、北海道教育大学函館校、日本福祉のまちづくり学会北海道支部
●後援:北海道、北海道教育庁渡島教育局、ほか 多数
●お問い合わせ事務局
UD企画函館(TEL:0138-55-1855) メール <udkikaku@hotweb.or.jp>
※無料臨時送迎バスを運行いたします。
函館視力障害センター前←ー→函館市総合福祉センター←ー→かなで~る
●タイムテーブル
9月23日(土)
09:30~ 開場
10:00~ 「つむぐもの」第1回目上映(109分)
13:00~ 「つむぐもの」第2回目上映(109分)
◆映画鑑賞チケット:一般 800円(当日券1,000円)
◆かなで~る会員割引チケット:一般:700円
◆子どもたちの心を育む企画 高校生以下は全て無料でご鑑賞いただけます。